【11月10日 AFP】エルサレム(Jerusalem)の旧市街(Old City)でこのほど、この地域で政治的混乱が続いていた1000年以上前に鋳造された純金の金貨4枚が発見された。

 イスラエル考古学庁(IAA)によれば、金貨は「嘆きの壁(Western Wall)」付近で行われていた発掘作業中に、小さなつぼに入った状態で発見された。

 IAAの専門家ロバート・クール(Robert Kool)氏は発表で、「保存状態は非常に良く、表面をきれいにしなくても、すぐに見分けがついた」と述べている。

 金貨は940年代~970年代に造られたもの。クール氏によるとこの時期に、バグダッドを拠点とするスンニ派(Sunni)のアッバース(Abbasid)朝から、シーア派(Shiite)のファーティマ(Fatimid)朝がエルサレムの支配権を奪うという政治的激変が起こったという。北アフリカを支配したファーティマ朝は、12世紀に衰退した。(c)AFP