【11月10日 AFP】米大リーグ(MLB)、ヒューストン・アストロズ(Houston Astros)の前ゼネラルマネジャー(GM)であるジェフ・ルーノウ(Jeff Luhnow)氏が9日、自身の解雇につながった2017年のサイン盗みスキャンダルをめぐる契約違反で、球団を提訴したことが明らかになった。

 アストロズの優勝に汚点を残した3年前のワールドシリーズにおける不正問題に関してMLBが調査した結果、ルーノウ氏は今年1月に当時の指揮官だったA.J.ヒンチ(A.J.Hinch)氏と共にチームを解雇された。

 両氏はリーグから2020年シーズンの活動停止処分を言い渡された後、チームを追放されていた。この問題では、アストロズにも罰金500万ドル(約5億5000万円、当時)が科された。

 しかしながらルーノウ氏はこの日、米テキサス州のハリス郡地方裁判所に、自身がアストロズからスケープゴート(責任転嫁の対象)にされたと主張すると同時に、契約未履行分の2200万ドル(約22億7000万円)の支払いを求める訴状を提出した。

 このスキャンダルでMLBのロブ・マンフレッド(Rob Manfred)コミッショナーから処分されたのはルーノウ氏とヒンチ氏の2人だけで、アストロズの選手は証言と引き換えに不問に付された。

 ルーノウ氏はサイン盗みの計画立案者が現在もチームに雇用され続けていると主張しており、訴状には「アストロズがルーノウ氏との契約を終了したのは、同氏をスケープゴートにするためである。その一方で、計画を立案して実行した選手やビデオルームスタッフは処分されなかった」と記載されていた。

「さらに言語道断なことに、サイン盗みの首謀者の大半は現在もチームで仕事を続けている。アストロズはルーノウ氏を『原因』にして解雇するための状況をつくり出し、(同氏が)保証されていた2200万ドル以上の給与を確保した」

 先月のインタビューでサイン盗みには気付いていなかったと主張していたルーノウ氏は、今回の訴訟で情報部門の責任者として現在もチームに残っているトム・コッホウェーザー(Tom Koch-Weser)氏を名指しで非難している。

 また、ルーノウ氏が不正に気付いていた証拠があるとするMLBの主張についても否定しており、「ルーノウ氏がそのような認識を持っていたという信頼に足る証拠は、実際のところ何もない」とすると、マンフレッド氏がつかんでいたのは「サイン盗みの実際の首謀者で、自分の雇用を守るためにルーノウ氏を巻き込んだ、信頼できない情報源の人物」だけだったと主張している。(c)AFP