【11月9日 AFP】ミャンマーで8日、民政移管後2回目となる総選挙が行われ、夜遅くまで開票作業が続いた。アウン・サン・スー・チー(Aung San Suu Kyi)国家顧問は、イスラム系少数民族ロヒンギャ(Rohingya)問題への対応で国際的な評価は低下したものの、国内での人気は依然として高く、同氏が率いる与党・国民民主連盟(NLD)が政権を維持する見通しだ。

 選挙結果はまだ判明してないが、NLDの熱心な支持者数百人は新型コロナウイルスの警告を無視し、NLD本部前に集まり、踊ったり、歌ったり、党旗を振ったりして、一足早く勝利を祝った。

 選挙の信頼性については既に疑問視されているが、国連(UN)のアントニオ・グテレス(Antonio Guterres)事務総長は6日、「平和的で秩序ある、信頼性の高い選挙」の実施を呼びかけた。

 ミャンマー国内にとどまっているロヒンギャ60万人のうち、半数が選挙権年齢に達しているが、ロヒンギャは市民権および選挙権を含む権利を剥奪されている。

 人権団体「ビルマ・キャンペーンUK(Burma Campaign UK)」は、「これはアパルトヘイト選挙だ」とし、前回の選挙よりも自由と公平性に欠けていると批判した。

 ロヒンギャ以外の少数民族についても、表向きは治安上の理由で選挙が制限されており、有権者3700万人のうち約200万人が選挙権を奪われている。(c)AFP/Su Myat MON, Richard SARGENT