【11月8日 AFP】ブエルタ・ア・エスパーニャ(Vuelta a Espana 2020)は7日、第17ステージ(セケロスからアルトデラコバティーリャ、178.2キロメートル)が行われ、チーム・ユンボ・ビスマ(Team Jumbo Visma)のプリモシュ・ログリッチ(Primoz Roglic、スロベニア)が、今年のツール・ド・フランス(2020 Tour de France)の悪夢を振り払う大会連覇を事実上決めた。

 最後の上り坂でイネオス・グレナディアーズ(Ineos Grenadiers)のリチャル・カラパス(Richard Carapaz、エクアドル)から強烈な圧力にさらされたログリッチだったが、何とかカラパスとの24秒差を守ってフィニッシュした。

 無数の小さな山岳と石畳、山村の狭い小道、そして霧に包まれた峠の数々というステージを終えたログリッチは、「常にレースの主導権を握れていたわけではなかった」と笑って認め、「ぎりぎりタイム差が残った。ものすごくうれしいし、こういう形でシーズンを終えられて本当に気持ちが良い」と話した。

 ログリッチは開幕ステージで赤ジャージー(マイヨ・ロホ)を手に入れると、イネオス加入前の昨季、ジロ・デ・イタリア(Giro d’Italia 2019)で自身を破っているカラパスとレースを通じてトップ争いを続け、カラパスが5区間で総合首位に立った。

 それでも、集団スプリントになることがほぼ確実の最終第18ステージ(サルスエラ競馬場からマドリード、139.6キロメートル)を完走すれば、大会連覇が決まる。

 ログリッチはツール・ド・フランスで総合優勝まであと一歩に迫りながら、第20ステージでUTE(UAE TEAM EMIRATES)の同胞タデイ・ポガチャル(Tadej Pogacar)にトップを明け渡し、タイトルを逃していた。

 カラパスは総合2位となることが確実になった。ステージはグルパマ・FDJ(Groupama-FDJ)のダビド・ゴデュ(David Gaudu、フランス)が制した。(c)AFP