【11月7日 AFP】男子テニス、四大大会(グランドスラム)通算17勝を誇るノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は6日、子ども時代からのヒーローだったピート・サンプラス(Pete Sampras)氏の記録に並ぶ、歴代1位タイ通算6度目の年間1位が確定した。

 これまで2011年、12年、14年、15年、そして18年に年間1位となっている33歳のジョコビッチは、その座を唯一脅かす可能性があったラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)が次週のソフィア・オープン(Sofia Open 2020)出場を見送ったため、今回の偉業が確定した。

 すでに9月には世界ランク1位の在位期間でサンプラス氏の通算286週を抜き、来年3月8日にはロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)が保持している歴代1位の在位310週を更新する可能性があるジョコビッチは、「ピートは子どもの頃から憧れの存在だったから、記録で肩を並べられて夢がかなった」と語った。

 男子プロテニス協会(ATP)のアンドレア・ガウデンツィ(Andrea Gaudenzi)会長は、「年間1位でシーズンを終えることは、この競技で最も素晴らしい偉業の一つだ。これを成し遂げるには、年間を通して卓越した成績を持続しなければならない」とたたえた。

 今季のジョコビッチはここまでの通算成績が39勝3敗で、全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2020)で史上最多記録となる8回目の優勝を果たしたのをはじめ、ドバイ・テニス選手権(Dubai Duty Free Tennis Championships 2020)、米ニューヨークで開催されたウェスタン&サザンオープン(Western & Southern Open 2020)、そしてイタリア国際(Internazionali BNL d'Italia 2020)の計4タイトルを獲得している。

 しかしながら、全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2020)では線審にボールをぶつけて失格となり、自身2度目の優勝を目指していた全仏オープンテニス(French Open 2020)では決勝でナダルの前に完敗を喫した。

 また、先月のエルステ・バンク・オープン(Erste Bank Open 2020)で8強入りした時点で2020年シーズンの1位は事実上決まっていたものの、準々決勝ではラッキールーザーのロレンツォ・ソネゴ(Lorenzo Sonego、イタリア)に2-6、1-6で番狂わせを食らい、3セットマッチではキャリア最大の敗戦を喫した。

 ジョコビッチは英ロンドンで15日に開幕するATPファイナルズ(ATP Finals 2020)で、歴代1位に並ぶ通算6個目のトロフィー獲得を目指している。(c)AFP