【11月6日 AFP】西アフリカ・マリ南部の町ファナ(Fana)の当局者は5日、首を切断された遺体が見つかる事件が新たに発生したことを明らかにした。同様の事件はここ2年で9件目だが、いずれも解決には至っていない。

 人口約3万6000人の同町では2018年から首切断事件が相次いでおり、儀式殺人を疑う住民の間で恐怖が広がっている。一連の事件はメディアでたびたび報じられ、住民は解決を求める声を強めているものの、捜査当局は事件の犯人や殺害の動機を特定できていない。

 今回の犠牲者は、妻と子ども4人がいた50代男性。遺体は4日朝、本人の寝室で治安当局により発見された。

 同町のブバカル・ディアッラ(Boubacar Diarra)検察官は、これまでの事件と類似点がみられると指摘。遺体は「頭部が切断され、血は抜き取られ、頭部と(首から下の)体が残されている」と述べた。

 一連の事件ではこれまで、主婦や先天性色素欠乏症(アルビノ)の5歳児、2歳の女児らが犠牲となっている。

 マリでは2012年以降、イスラム過激派による武装蜂起で数千人が死亡しているが、ファナは紛争地帯から離れた平穏な綿花栽培地域に位置する。(c)AFP