【11月5日 AFP】カナダ保健当局は4日、豚インフルエンザのまれなウイルス株の人への感染を、国内で初めて確認したと発表した。

 同ウイルスのH1N2株への感染者が先月中旬に確認されたのは、西部のアルバータ(Alberta)州。

 患者は隔離されているとみられ、同州保健当局は「現時点で、アルバータ州民にとってリスクが高まっている事実はない」としている。

 ウイルスの発生源を調べるとともに、感染が拡大していないことを確認する方針を示している。

 豚インフルエンザでよく知られているのはH1N1株。これとは異なるH1N2株の人への感染が確認されたのは、2005年以降、世界でも27件だけで、カナダでは今回が初となった。

 当局者らによれば、H1N2株は食品由来の感染症を引き起こすことはなく、豚肉や豚製品を食べても人に感染することはない。

 保健当局は「このウイルス株が人から検出されるのはまれ。感染した豚との接触でうつり、人から人へ容易に感染するとはみられていない」としている。(c)AFP