【11月5日 AFP】(写真追加)デンマーク政府は4日、突然変異を起こした新型コロナウイルスがミンク農場で検出されヒトへの感染が確認されたため、国内のミンクをすべて殺処分する方針を明らかにした。

 デンマークのメッテ・フレデリクセン(Mette Frederiksen)首相は記者会見で、突然変異について「将来の(新型コロナウイルス)ワクチンの効果が、きちんと出ない恐れがある」と説明。「すべてのミンクを殺処分する必要がある」と表明した。

 トーキル・フォーグダ(Thorkild Fogde)警察署長は殺処分を「できる限り早く」開始する方針を示した上で、農場1080か所のミンク1500万~1700万匹の殺処分は「非常に大規模な作業」だと認めた。

 ミンクの毛皮生産量世界一の同国ではこれまで、ミンク農場207か所で新型コロナウイルスが検出され、一部ではウイルスが突然変異を起こし、ヒトが変異型ウイルスに感染したことも確認されている。変異型ウイルスについて、保健当局も「通常のウイルスと同程度の抗体で阻害されない」と結論付けていた。(c)AFP