【11月8日 CNS】中国・山東省(Shandong)の済南野生動物世界は、国際自然保護連合(IUCN)が準絶滅危惧種に指定しているシロサイの繁殖に成功した。中国北部での繁殖は初めて。赤ちゃんの健康状況は良好という。

 10月17日未明、妊娠16か月目の母親のサイが起き上がったり横になったりを繰り返した後、午前3時にスムーズに出産。午前6時には赤ちゃんは自力で立ち上がり、歩き始めた。最近は、母親に寄り添う時もあれば、小さな耳を立てて周囲の音を聞き、好奇心旺盛なぶりを見せている。

 シロサイは主に南アフリカに生息し、サイの中では最も大きく、象に次ぐ大きさを誇る。済南野生動物世界は2014年に南アフリカから6頭のシロサイを受け入れた。中国北部は南アフリカと比べ気温が異なるため、床暖房や加湿設備を導入。さらに繁殖に取り組んできた。

 済南野生動物世界動物管理部の苗慶琪(Miao Qingqi)副部長は「4頭のオスの中から強いサイを選び、自然に交配するようにしました。発情期を確認し、交配後は身体の変化、食欲、精神状態を確認してきました」と説明する。出産室は母親のサイが快適に過ごせるよう、温度20度、湿度70%に設定していた。今後は赤ちゃんの健やかな成長を見守り続ける。(c)CNS/JCM/AFPBB News