【11月4日 AFP】米大統領選は3日、ついに投票日を迎えた。既に1億人以上が郵便や投票所で期日前投票を済ませたが、当日もさらに数千万人が投票する見通しで、共和党の現職ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領と民主党のジョー・バイデン(Joe Biden)前副大統領のどちらが勝利したかが分かるのは早くても同日夜(日本時間4日午前)になる。

 だが、両候補はこれまで接戦を繰り広げており、勝者の確定は翌日、あるいはもっと後にずれ込む可能性もある。さらには、開票結果をめぐり法廷闘争が繰り広げられる恐れもある。

■最初の開票速報は?

 米大統領選は、候補者が州ごとの勝敗に応じてその州の選挙人を獲得し、過半数の270人を得ることで当選する仕組み。

 開票速報は、東部時間の午後6時(日本時間4日午前8時)、2州の一部地域で投票が締め切られた後に出始める。その後、各州で投票が締め切られるにつれ、結果が出そろうことになる。

 日本時間の4日午前11時までには大半の州で投票が締め切られ、その後順次、開票速報が出される。結果が出る早さは選挙区や州によって異なる。

 投票締め切り時刻は、最大の票田であるカリフォルニアを含む数州では日本時間4日午後1時、有権者数が少ないハワイとアラスカではそれぞれ同2時、3時となっている。

■注目すべき州

 全米50州のうち38州では世論調査で勝敗の行方がはっきり示されており、鍵を握るのはその他の12州だ。

 まず注目すべきなのが、東部のジョージア、フロリダ、ノースカロライナと西部のアリゾナの4州。投票締め切り時刻は、ジョージアが日本時間の4日午前9時、フロリダは地域によって異なり同9~10時、ノースカロライナは同9時半、アリゾナは同11時となる。

 勝敗の行方が確実とされる州が予想通りにいったとすると、バイデン氏が上に挙げた4州の中でフロリダとさらに2州を獲得すれば、日本時間の4日昼までに270人を超える選挙人を獲得し、当選を確実とする可能性がある。一方、トランプ氏は上の4州すべてを獲得しても、勝利を確実にすることはできない。

 また、当日のトラブルによって結果に遅れが出る可能性もある。ノースカロライナ州の選挙管理委員会は3日午後、技術的問題により4地区での投票時間を延長すると発表。これにより開票結果の発表は少なくとも45分遅れることとなった。

 最大の激戦区となっているペンシルベニア州の投票締め切り時刻は日本時間4日午前10時だが、当局は郵便で投じられた大量の票の開票作業に時間がかかることから、結果発表が現地時間の翌日以降になる可能性があると説明。さらにミシガンやウィスコンシンなどの重要州も同じ状況となる可能性がある。

 また、票の再集計や、集計をめぐる法廷闘争が起きる可能性もあり、そうなれば勝者の確定に数日、さらには数週間かかることもあり得る。(c)AFP