■疑似科学的な主張

 しかし代替医療に対する渇望は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の「治療法」を発見したとする疑似科学的な、問題の多い主張を扇動してもいる。インド人民党の政治家らは、科学的証拠がないにもかかわらず、牛のふん尿を新型コロナの治療に用いるよう推奨している。

 医師でもあるバルダン保健相に対し、インド医師会(Indian Medical Association)は、アーユルベーダとヨガが新型コロナの治療に効果があることを示す証拠を提出するよう要求した。

 全インド医科学研究所(AIIMS)の地域医療専門家、アナンド・クリシュナン(Anand Krishnan)教授は「伝統医療はどれも特に、COVID-19に対する予防効果はない」とAFPに語った。「ソーシャル・ディスタンシング(対人距離の確保)やマスクの着用、手洗いといった予防策に従う方がより重要だ」 (c)AFP/Glenda KWEK