【11月2日 AFP】フィリピン当局は2日、今年最強の勢力に発達した台風19号(アジア名:コーニー、Goni)により、少なくとも16人が死亡、家屋2万棟以上が倒壊、約5万5500棟が半壊したと発表した。被害が最も大きかった地域では、今も通信が遮断している。

 台風19号は1日、フィリピンの東海岸に上陸。最大風速は62.5メートルで、カタンドゥアネス島(Catanduanes Island)と、隣接する最も人口が多いルソン(Luzon)南部アルバイ(Albay)州を直撃した。

 ルソン島南部では、猛烈な風と集中豪雨により電柱が倒れた他、洪水と土砂崩れにより家屋がのみ込まれた。

 上陸前に約40万人が避難しており、現在も大半が避難所にとどまっている。当局は被害が最も深刻な地域の電力と通信サービスの復旧を急いでいる。

 アルバイ州では10人が死亡したが、早期に避難していなければ「数千人が死亡していた」と、同州の災害当局トップは語った。警察によると死亡した10人のうち3人は、同州にある火山、マヨン(Mayon)山付近の二つの村で発生した火山灰層の土砂崩れに巻き込まれた。

 台風19号は、「スーパー台風」に発達してカタンドゥアネス島に上陸。同島では少なくとも6人が死亡した。(c)AFP