【11月3日 Xinhua News】2010年に中国上海市で開かれた上海国際博覧会(上海万博)が10月31日で閉幕10周年記念日を迎えた。同日、市内の世博会博物館で460万字余りの文章と写真2千枚以上でまとめた「上海世博会志」(上海万博史)と展覧会「十年、築夢前行―上海世博会十周年画像展」が初めて一般公開された。

 上海万博は10年5月1日から10月31日まで同市の世博園で開催された。中国を含む世界190カ国・地域と56の国際機関が参加し、「より良い都市、より良い生活」をテーマに祭典を繰り広げた。来場者数は全世界累計で7308万人、展示規模と入場者数は共に1851年に万博が誕生して以来、過去最高を記録した。

 中国が初めて開催した総合的な国際博覧会であるだけでなく、新中国成立後に開催された最大規模、最長会期の国際イベントとなった。「上海世博会志」は03年末時点で既に「上海市志」(上海市史)計画に組み込まれ、11年8月から正式に編集が始まった。

 元上海世博会事務協調局局長で「上海世博会志」編さん委員会執行主任の洪浩(Hong Hao)氏は「この重要なイベント史は、1999年5月31日に上海市人民政府が万博の開催申請を決定してから、2010年10月31日に円満に閉幕するまでの全過程を記録している」と紹介した。

 世博会博物館は今年5月1日から、上海万博関係の写真とエピソードを公募、国内外から多くの反響があった。

 当時「世博奶奶」(万博おばあさん)の愛称で有名になった、日本在住の山田外美代さんからも写真の応募があった。山田さんは09年4月、日本で上海万博の第1号チケットを受け取った時から、184日間の会期中、毎日会場に通って見学するという目標を立てた。そのため上海市内にマンションを借り、ボランティア活動にも参加した。山田さんの写真には「史上初の7千万人が来場記録の瞬間や1日100万人の来場者が入場した瞬間も、サウジアラビア館への入場待ち9時間以上の記録を作った日も私は上海万博の会場にいた」とのメッセージが添えられている。(c)Xinhua News/AFPBB News