【11月2日 AFP】20F1第13戦エミリアロマーニャGP(Emilia-Romagna Grand Prix 2020)は1日、決勝が行われ、幸運も最大限に活用したメルセデスAMG(Mercedes AMG)のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)が優勝を果たした。同時にチームも史上最多となるコンストラクターズ選手権7連覇を決めた。

 ハミルトンは、ポールポジションから出たチームメートのバルテリ・ボッタス(Valtteri Bottas)がデブリによってマシンのフロアにダメージを負う不運に見舞われたことにも助けられながら、ほぼ完璧な戦略と最速ラップを記録する走りで、アクシデント頻発の劇的なレースを制した。

 スタートに失敗して3位に転落したが、第1スティントを長く取って盛り返しているうちにタイミング良くバーチャルセーフティーカーが導入され、これで首位に立つとそのまま「シルバーアロー」にとって思い出に残る一日に優勝を飾った。

 ハミルトンはこれで、歴代最多を更新するグランプリ通算93勝目を挙げ、トップで走った周回も通算5000ラップを超えた。さらにメルセデス勢がワンツーフィニッシュを飾ったことで、チームはコンストラクターズのタイトルを獲得するとともに、ドライバーズ選手権でも両ドライバーのどちらかが総合優勝することが確定している。

 ハミルトンは「とても消耗するレースだった」「ひどいスタートで、その後はスピードを求めなくちゃならなかった。このチームには名もなき英雄がすごくたくさんいて、そのことにひたすら圧倒されている」「このチームの一員でいられることには永遠に感謝するし、いつも初めてのような気持ちで乗らせてもらっている」と話した。

 ルノー(Renault)のダニエル・リカルド(Daniel Ricciardo)が3位、アルファタウリ(AlphaTauri)のダニール・クビアト(Daniil Kvyat)が4位、フェラーリ(Ferrari)のシャルル・ルクレール(Charles Leclerc)が5位に入った。

 6位はレーシングポイント(Racing Point)のセルヒオ・ペレス(Sergio Perez)で、7位はマクラーレン(McLaren)のカルロス・サインツ・ジュニア(Carlos Sainz Jr.)。チームメートのランド・ノリス(Lando Norris)が8位に入り、グランプリ325戦目を走ったキミ・ライコネン(Kimi Raikkonen)と、アントニオ・ジョビナッツィ(Antonio Giovinazzi)のアルファロメオ(Alfa Romeos)勢がこれに続いた。

 レッドブル(Red Bull)のマックス・フェルスタッペン(Max Verstappen)は終盤にクラッシュし、本人にけがはなかったもののリタイアを強いられた。

 シーズンはこの後1週間の休みを経て、15日に決勝が行われるトルコGP(Turkish Grand Prix 2020)で再開する。そこではハミルトンの歴代最多タイに並ぶ7回目の総合優勝が決まる可能性がある。(c)AFP