【10月31日 AFP】スペイン・バルセロナ(Barcelona)中心部で30日、新型コロナウイルス対策の夜間外出禁止令や週末の移動制限に抗議する集会に数百人が参加し、警察と参加者の間で衝突が起きた。

 地元警察によると、集会にはおよそ700人が参加。このうち50人あまりが警察に「危険物を投げ始める」など暴徒化したため、警察がデモの解散に動いたという。

 現場では、フェースマスクを着けた多くのデモ参加者が「自由」と叫んでいたほか、石や柵を警察に投げつけるなどし、周辺道路では炎上するバリケードから立ち上る煙が充満した。市中心部にはサイレンが鳴り響き、警察が警棒を使ってデモ隊を解散させようとする姿や、消防隊がごみ箱から上がる火に放水する様子が見られた。

 地元警察のツイッター(Twitter)によると、衝突で警官20人が負傷し、12人が逮捕された。

 スペインでは感染者が再び増加し始めた7月以降、多くの規制が導入されているにもかかわらず、これまでに3万5000人以上が死亡、感染者は110万人を超えるなど、感染拡大に歯止めがかからない状況が続いている。

 新たなロックダウン(都市封鎖)を避けるため、スペインのほぼすべての州で州境の封鎖の措置が取られているが、カタルーニャ(Catalonia)自治州では10月半ばからバーやレストランの閉鎖が命じられるなど、当局が追加の規制を導入している。

 また同州では、住民が週末に町や市から出ることが禁止されており、警察は30日、バルセロナから郊外へ通じる主要道路で検問を行った。(c)AFP