【10月31日 AFP】男子テニス、エルステ・バンク・オープン(Erste Bank Open 2020)は30日、シングルス準々決勝が行われ、大会第1シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)がラッキールーザーのロレンツォ・ソネゴ(Lorenzo Sonego、イタリア)に2-6、1-6で過去一番の大敗を喫した。

 それでも世界ランキング1位のジョコビッチは、歴代最多タイとなる6度目の年間1位を確定するという目標は達成したとして、敗北を気にかけない姿勢を見せている。

 今大会で2勝を挙げ、ピート・サンプラス(Pete Sampras)氏に並ぶ6度目の年間1位達成を事実上決めていた33歳のジョコビッチは、試合後の記者会見で「年間1位を成し遂げた影響はあった」と明かした。

「ナンバーワンを確定させるという、ここに来た目的は果たした。だからきょうの結果も全く問題ない」「健康だし、ロンドン(シーズン最終戦のATPファイナルズ<ATP Finals 2020>)で力強く締めくくることを楽しみにしている」

 ジョコビッチがラッキールーザーに敗れるのは今回が初めてで、また3ゲームしか奪えなかったのは、マラト・サフィン(Marat Safin、ロシア)氏に屈した2005年の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament)のみとなっている。

 ジョコビッチは男子プロテニス協会(ATP)の公式サイトで「彼がすべての面で上回っていた。自分としてはかなり悪い試合だったが、彼は素晴らしい試合をした」とし、「彼はこの結果に間違いなくふさわしい」と付け加えた。

 ジョコビッチが世界1位でのシーズンフィニッシュを阻止される可能性があるのは、ラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)が来月行われるソフィア・オープン(Sofia Open 2020)にワイルドカード(主催者推薦)で出場する場合のみとなっている。

 しかしながら、すでにナダル本人は来週のパリ・マスターズ(Rolex Paris Masters 2020)に出場した後、ATPファイナルズの前にブルガリアに移動することは頭にないと明言している。

 世界ランク42位のソネゴは次戦、グリゴール・ディミトロフ(Grigor Dimitrov、ブルガリア)を7-6(7-3)、4-6、6-3で破ったダニエル・エヴァンス(Daniel Evans、英国)と決勝進出を懸けて激突する。(c)AFP