【10月30日 AFP】ブエルタ・ア・エスパーニャ(Vuelta a Espana 2020)は29日、第9ステージ(シドカンペアドール軍事基地からアギラールデカンポオ、157.7キロメートル)が行われ、ドゥクーニンク・クイックステップ(Deceuninck Quick Step)のサム・ベネット(Sam Bennett、アイルランド)はトップでゴールラインを切ったものの、残り1キロでの違反行為が判明して降格処分となり、ボーラ・ハンスグローエ(Bora Hansgrohe)のパスカル・アッカーマン(Pascal Ackermann、ドイツ)が繰り上げで区間優勝となった。

 ベネットが今大会2勝目を挙げたかに思われたが、リプレー映像で確認した結果、肩で他の選手を妨害していたことが分かり、アッカーマンがステージ優勝扱いとなった。

 総合順位では、イネオス・グレナディアーズ(Ineos Grenadiers)のリチャル・カラパス(Richard Carapaz、エクアドル)が首位の座を維持。チーム・ユンボ・ビスマ(Team Jumbo Visma)の2位プリモシュ・ログリッチ(Primoz Roglic、スロベニア)との13秒差、イスラエル・スタートアップネーション(Israel Start-Up Nation)の3位ダニエル・マーティン(Daniel Martin、アイルランド)との28秒差もそれぞれキープした。

 両手を広げてゴールしたベネットは、自身50度目と思われた勝利は「難しい戦い」だったと認めた。

 しかしリプレー映像には、ベネットがクイックステップのトレインに入り込もうとしていたトレック・セガフレード(Trek Segafredo)のエミールス・リエピンシュ(Emils Liepins、ラトビア)を2度にわたって押し、主催者が「反則走行」に値すると決定した様子が映っていた。

 正しい判断が下されたと確信したアッカーマンは、「彼の行為はフェアじゃなかった」とコメントした。「前週の落車の後だから、僕らは他の選手に気をつかわなければならない」

「ギャップがなければ思いとどまる必要がある。サムのことは気の毒に思うが、僕もシュヘルデプレイス(2020 Scheldeprijs)では降格になったし、これからはよりフェアに走らねばならない」 (c)AFP