【10月30日 AFP】米政府は29日、中東エルサレム(Jerusalem)で生まれた米国人がパスポート(旅券)の出生地欄に「イスラエルのエルサレム」と記載できるよう規定を変更すると発表した。これまでは「エルサレム」とのみ記載され、国名は表示されていなかった。

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は就任1年目に、係争地であるエルサレムをイスラエルの首都と承認した。だが、国際社会のほとんどの国は首都と認めてはいない。

 米大統領選が数日後に迫る中で発表された今回の規定変更は即時有効で、エルサレム生まれの米国人は出生地としてイスラエルを選択することが可能となった。手続きを行わなければ、これまでと同じく「エルサレム」のみの記載となる。パレスチナ人住民が大半を占める東エルサレム出身者は、これまでどおりの記載を選ぶとみられている。 

 トランプ氏の支持基盤であるキリスト教福音派にとって、イスラエル擁護は最も重要な大義の一つだ。トランプ氏はこれまでの選挙戦でも、イスラエルに対する揺るがぬ支持をアピールしている。(c)AFP