【10月28日 AFP】20MLBは27日、ワールドシリーズ(7回戦制)の第6戦が行われ、ロサンゼルス・ドジャース(Los Angeles Dodgers)は3-1でタンパベイ・レイズ(Tampa Bay Rays)に勝利し、32年ぶりの頂点に輝いた。

 ドジャースは6回裏にコーリー・シーガー(Corey Seager)の凡打が野選となって逆転すると、8回にムーキー・ベッツ(Mookie Betts)のソロ本塁打で加点。投げては小刻みな継投で相手の攻撃を1点に抑え、4勝2敗で優勝を果たした。

 これまであと一歩のところで頂点を逃すシーズンが続いていたドジャースだが、今季はここ4年で3回目となるワールドシリーズの舞台でついに球団史上7回目、1988年以来32年ぶりとなる世界王者に輝いた。

 今季は新型コロナウイルスの感染拡大の影響でレギュラーシーズンが短縮され、ワールドシリーズもテキサス州アーリントン(Arlington)のグローブライフフィールド(Globe Life Field)で史上初めての中立地開催となった。新型ウイルスは最後まで暗い影を落とし、検査で陽性が判明したジャスティン・ターナー(Justin Turner)が8回途中に交代した。

 一方、最終第7戦に持ち込むには勝つしかないレイズは、先発ブレイク・スネル(Blake Snell)が5回3分の1を投げてわずかに被安打2、9奪三振の圧巻の投球を見せたが、その力投を生かせなかった。

 レイズは初回、ランディ・アロサレーナ(Randy Arozarena)が相手先発のトニー・ゴンソリン(Tony Gonsolin)から最多記録を更新するポストシーズン10本塁打目を放ち、1点を先行した。

 ところがわずか1点リードの6回1死一塁で、ケビン・キャッシュ(Kevin Cash)監督が投手交代を決断すると、これで流れが一変した。

 ドジャースはベッツが相手2番手のニック・アンダーソン(Nick Anderson)から左翼線への二塁打を放って二、三塁とし、続くシーガーの打席で暴投の間に三塁のオースティン・バーンズ(Austin Barnes)が生還した。さらに、シーガーの一塁ゴロでベッツが本塁に跳び込み、野選で2-1と逆転。投げては投手7人をつぎ込み、2回以降は相手を無得点に抑え込んだ。

 ようやくワールドシリーズのタイトルを手に入れた殿堂入り候補のクレイトン・カーショウ(Clayton Kershaw)らと共に、悔しい思いが続いた近年のドジャースの主力を担ってきたシーガーは、「とにかく最高だったよ」「反発力やエネルギー、このチームが今年成し遂げてきたすべてが楽しかった」とコメントした。シーガーはシリーズ最優秀選手(MVP)にも輝いた。

 一方、2018年にボストン・レッドソックス(Boston Red Sox)の一員としてドジャースを破ってワールドシリーズを制覇し、今季開幕前にトレードで加入したベッツは「1日目から勝てると思っていた」「ポストシーズンの経験が豊富な面々だし、僕はそこに加わっただけだ」と話した。(c)AFP/Rebecca BRYAN