【10月28日 AFP】男子テニス、エルステ・バンク・オープン(Erste Bank Open 2020)は27日、シングルス1回戦が行われ、大会第1シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は7-6(8-6)、6-3で同胞のフィリップ・クライノビッチ(Filip Krajinovic)を下し、2回戦に進出した。

 ジョコビッチはボルナ・チョリッチ(Borna Coric、クロアチア)との2回戦で勝利すれば、自身の幼い頃のアイドルであるピート・サンプラス(Pete Sampras)氏と並ぶ通算6度目の年間1位が確定する。

 33歳のジョコビッチは、これまでに2011年と2012年、2014年、2015年、2018年に1位でのシーズンフィニッシュを経験し、ロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)やラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)らと5回で並んでいる。

 オーストリア・ウィーンで開催されている今大会の出場は優勝した2007年以来となっているジョコビッチは第1セット、サービスゲームを2度落とすなどてこずり、クライノビッチは5-4でサービングフォーザセットを迎え、タイブレークでも1本セットポイントがあったが生かせなかった。

 第2セットでは複数ブレークを奪って勝利を手にしたジョコビッチは、これで今季40戦38勝としている。

 ジョコビッチは試合後、「第1セットは彼の方が上手だった。サービングフォーザセットまで行かれ、自分はラッキーだった。タイブレーク6-6の場面では彼のスマッシュミスもあった」「数ポイントが試合の流れを変え得る。第2セットでは自分がギアを上げてより良いプレーをした。試合の締め方には満足している」と語った。

 一方、第2シードのドミニク・ティエム(Dominic Thiem、オーストリア)は、錦織圭(Kei Nishikori)がけがで棄権したことを受け代わりに出場したラッキールーザーのビタリー・サチコ(Vitaliy Sachko、ウクライナ)を6-4、7-5で退け、母国での初戦を飾った。

 次戦は準々決勝進出をかけ、スタン・ワウリンカ(Stan Wawrinka、スイス)を6-4、6-7(9-11)、6-3で撃破したクリスティアン・ガリン(Cristian Garin、チリ)と対戦する。(c)AFP