【10月26日 AFP】パキスタンのイムラン・カーン(Imran Khan)首相は26日、「イスラム教を攻撃している」として、フランスのエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領を非難した。

 これは、マクロン氏が先週、イスラム教の預言者ムハンマド(Prophet Mohammed)の風刺画を授業で見せた教師が斬首されて死亡した事件について、「イスラム原理主義者がわれわれの未来を欲しているから、(教師は)殺された」と述べたことを受けてのもの。

 カーン氏はツイッター(Twitter)への複数の投稿で、マクロン氏の発言が「分断の種」をまくことになると非難。「マクロン大統領は、必然的に過激化につながるさらなる両極化と疎外化を生むのではなく、融和を促し、過激主義者らの居場所はないと強調することができたはずだった」「暴力行為に及ぶテロリストではなくイスラム教を攻撃し、イスラム恐怖症を助長することを選んだのは残念だ」と述べた。

 さらに、「マクロン氏は明らかに何も理解せずにイスラム教を攻撃したことで、欧州と全世界の大勢のイスラム教徒の感情を攻撃し、傷つけた」と述べた。 

 パキスタン首相府は25日夜に明らかにしたところによると、ソーシャルメディア大手フェイスブック(Facebook)がホロコースト(Holocaust、ユダヤ人大量虐殺)を否定したり、ゆがめたりするコンテンツを禁止すると発表したことを受けて、カーン氏がマーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)最高経営責任者(CEO)に宛てて、同様にイスラム恐怖症を助長するコンテンツを削除するよう文書で要請したという。

 冒涜(ぼうとく)は超保守的なパキスタンでは非常に危険な問題で、イスラムやイスラム教に関連する人物を侮辱したと見なされれば、死刑を科されることもある。(c)AFP