【10月25日 AFP】ジロ・デ・イタリア(Giro d’Italia 2020)は24日、第20ステージ(アルバからセストリエーレ、190キロメートル)が行われ、チームサンウェブ(Team Sunweb)のジェイ・ヒンドリー(Jai Hindley、オーストラリア)とイネオス・グレナディアーズ(Ineos Grenadiers)のタオ・ゲイガンハート(Tao Geoghegan Hart、英国)が同タイムで並んで最終ステージを迎えるという、前例のない状況となった。

 ゲイガンハートに今ステージの優勝を譲ったヒンドリーだが、今大会ここまでの個人タイムトライアルの結果をもって、0.86秒差で総合首位のマリアローザ(ピンクジャージー)を獲得している。

 2選手がタイトルを懸けて最後のタイムトライアルに臨むのはグランツール(三大ツール)史上初めて。第21ステージはミラノ大聖堂(ドゥオモ、Duomo)でフィニッシュする15.7キロで争われる。

 チームメートのウィルコ・ケルダーマン(Wilco Kelderman、オランダ)からマリアローザを引き継いだヒンドリーだが、今ステージを制して貴重なボーナスタイムを手にしたオールラウンダーのゲイガンハートに分はある。

 第14ステージの34.1キロのタイムトライアルではゲイガンハートがヒンドリーに勝利したものの、開幕ステージの15.1キロの争いではヒンドリーが速いタイムを残している。

 両ライダーは共に、大会開幕時はチームエースではなかった。

 第4ステージを前にエースを骨盤の骨折を理由に失っていたイネオス・グレナディアーズのデイブ・ブレイルスフォード(Dave Brailsford)代表は「今年はちょっとばかりジェットコースターのようだ。今年のレースや自転車レースでわれわれが分かったのは、おしまいには決してならないということだ」 (c)AFP