【10月26日 Xinhua News】2019年に中国で発表された人工知能(AI)に関する論文は前年比12・4%増の2万8700本だった。上海市で開催中の「2020浦江イノベーションフォーラム」で発表された「中国新世代AI発展報告2020」で分かった。AI各分野の国際会議での中国の活発度と影響力がますます高まっていることや、19年の中国のAI特許出願数が前年に比べ52・4%増加し、3万件を超えたことも明らかになった。

 報告は、中国科学技術発展戦略研究院と科学技術部新世代人工知能発展研究センターが、国内外の機関十数カ所と協力してまとめた。この5年間で被引用頻度が世界で最も高かったAI関連論文100本のうち、中国は21本と国別で2位となった。

 19年に国内でAI関連論文の発表が最も活発だったのは北京市や江蘇省(Jiangsu)、広東省(Guangdong)、湖北省(Hubei)などで、AI関連の学術イノベーションの重要な発信地となっている。特許出願数は広東省と北京市、江蘇省、上海市が全国をリードし、特許移転は広東省、江蘇省、北京市、浙江省(Zhejiang)で活発に行われた。

 京津冀地域(北京市、天津市<Tianjin>、河北省<Hebei>)と長江デルタ地域(上海市、江蘇省、浙江省、安徽省)、粤港澳大湾区(広東・香港・マカオビッグベイエリア)がAI開発の三つのエンジンとなっており、関連企業の数も全国の83%を占めた。成渝(成都市<Chengdu>・重慶市<Chongqing>)都市群と長江中流都市群も活力を示し、産業集積エリアが域内のけん引と連携の役割を果たしていることも分かった。

 高等教育機関のAI関連学科・専攻の整備も進んだ。180の大学が19年にAI関連の学科設置認可を受けたほか、北京大学など11大学がAI関連の学部や大学院を新設した。(c)Xinhua News/AFPBB News