【10月23日 AFP】ジロ・デ・イタリア(Giro d’Italia 2020)は22日、第18ステージ(ピンツォーロからカンカノ湖、207キロメートル)が行われ、チーム・サンウェブ(Team Sunweb)のジェイ・ヒンドリー(Jai Hindley、オーストラリア)が区間優勝を果たした。また総合順位では、ヒンドリーのサポートもあって同じくサンウェブのウィルコ・ケルダーマン(Wilco Kelderman、オランダ)が首位に浮上する結果となった。

 最後の二つの上りで苦しんだケルダーマンだが、ジロ閉幕を3日後に控える中での5位フィニッシュは、総合首位の座を2週間以上も守り続けてきたドゥクーニンク・クイックステップ(Deceuninck Quick Step)のジョアン・アルメイダ(Joao Almeida、ポルトガル)からマリアローザ(ピンクジャージー)を奪うのに十分な成績だった。

 24歳のヒンドリーは「ここで勝利でき、本当に信じられないような感覚」とコメントした。

「自分のキャリアにおいても大きな前進だし、ウィルコ・ケルダーマンがマリアローザを着ることになったから、チームにとっても二重の成功だ。きょうのチームの戦略は完璧だった」

 ヒンドリーは、僅差でイネオス・グレナディアーズ(Ineos Grenadiers)のタオ・ゲイガンハート(Tao Geoghegan Hart、英国)を2位に抑え、バーレーン・マクラーレン(Bahrain McLaren)のペリョ・ビルバオ(Pello Bilbao、スペイン)が46秒差で3位に入った。

 総合順位では区間優勝したヒンドリーが12秒差で2位に、ゲイガンハートが15秒差で3位につけており、3選手が首位の座を争う展開となっている。

 29歳のケルダーマンは「クレイジーな一日! 人生で最もハードなステージだった」と話した。「ジェイはとても強く、タオは総合優勝を争うライバル。だから、僕らはいくつかの面で勝負することに決めたが、それは正しい戦略だった」

「僕らは目標を達成した。難しい時間が何年も続いたから、マリアローザを着られるなんて夢だ」

 一方、アルメイダは7位に終わりケルダーマンと2分16秒差の5位に転落した。

 標高2758メートルのステルヴィオ(Stelvio)峠の頂上まで残り8キロの地点で、ケルダーマンはヒンドリーとゲイガンハートに追い抜かれた。

 ケルダーマンはさらに、6.8パーセントの勾配があるカンカノ(Cancano)湖まで計8.7キロある最後の上りでビルバオとアスタナ(Astana Pro Team)のヤコブ・フグルサング(Jakob Fuglsang、デンマーク)にもかわされた。(c)AFP