【10月22日 AFP】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-un)朝鮮労働党委員長は、中国による朝鮮戦争(Korean War、1950〜53年)参戦から70年を迎えたのに合わせて、米主導の連合軍と戦い、停戦に持ち込んで北朝鮮を敗戦から救った中国軍の兵士数百万人を追悼した。北朝鮮の国営メディアが22日、報じた。

 朝鮮中央通信(KCNA)によると、金委員長は中国軍の戦没者墓地を訪れ、「偉大なる勝利のための歴史的貢献」をたたえたという。

 朝鮮戦争は、中国と米国が直接的に大規模な戦闘を交わした初めてかつ現時点で唯一の戦争。米中関係の緊張が高まる中、中国はこの参戦70年の記念を強調している。

 中国は長きにわたり、北朝鮮の同盟国であり、経済支援国となってきた。近年、北朝鮮による核開発強化で両国関係にひびが入ったものの、米朝の非核化交渉がこう着していることもあり、中朝は再び同盟関係強化に動いている。

 今回の金氏による墓地訪問も、関係の改善を示唆するものとなった。習近平(Xi Jinping)国家主席と直接面会したこともなかった5年前とは対照的だ。(c)AFP