【10月22日 AFP】今月31日に大統領選を控えたコートジボワールで、民族間の衝突が相次いでいる。最大都市アビジャン(Abidjan)西郊の港町ダブー(Dabou)の当局者は21日、市内と周辺地域で前日からの2日間に少なくとも7人が死亡、40人が負傷したとAFPに語った。

 ダブー市長は21日、市内でカラシニコフ銃の発砲音が聞こえていると述べており、死者数は増える恐れがある。

 目撃者らによると衝突は19日、野党に近いとみられている地元のアジュクル(Adjoukrou)人と、アラサン・ワタラ(Alassane Ouattara)大統領を支持する北部出身のジウラ(Dioula)人との間で発生した。

 ダブー近郊の村の長老は、20日に「ナイフや棒、なたで武装した者たちが襲ってきた」とAFPに話した。

 コートジボワールでは2010~11年の大統領選後、当時政権の座にあったローラン・バグボ(Laurent Gbagbo)前大統領がワタラ氏に対する敗北を認めず、暴動に発展して3000人が死亡した。今回の大統領選でも、8~9月に複数の都市で民族間衝突が発生して15人前後が死亡して以降、緊張が高まっている。

 コートジボワールの憲法は大統領の3選を禁止しているが、現在2期目のワタラ氏は、2016年の憲法改正で任期はリセットされたと主張して立候補。一方、バグボ氏ら数十人の候補者は立候補を認められなかった。野党側は、選挙をボイコットする可能性を示唆し、支持者らに「市民的な不服従」を訴えている。(c)AFP