【10月22日 AFP】タイのプラユット・チャンオーチャー(Prayut Chan-O-Cha)首相が、5人以上の集会を禁じた緊急命令を撤回したことが分かった。

 官報「王国政府公報(Royal Gazette)」によると「首相は、10月15日付で出した厳格な非常事態宣言を、10月22日正午(日本時間同午後2時)をもって取り下げると発表した」という。

 タイでは、学生主導の民主化デモが7月中旬から拡大し、プラユット首相の辞任と軍事政権下で2017年に公布された憲法の改訂を要求している。また、デモ指導者の中には、強大な権力を持つ裕福な王室の改革も求めている人がおり、物議を醸している。

 タイ政府は先週、王室の車列に向かってデモ隊が反政府運動の象徴となっている3本指を立てるしぐさをしたことを受けて、5人以上の集会を禁じる緊急命令を出した。だが、その後も首都バンコクでは連日デモが続き、効力を発揮できていなかった。(c)AFP