【10月23日 AFP】見た目はきれいなワタリガニの一種「アオガニ」が、アルバニアの海岸で脅威となっている。

 大西洋に生息するアオガニは10年以上前から、海水温の上昇に助けられアドリア海(Adriatic Sea)に出現するようになった。外来種であるアオガニがこの地域の生態系を乱したため、漁師は生計を立てるのに苦労している。漁師にとってアオガニは、日々の頭痛の種だ。

 カラバスタ(Karavasta)のラグーン(潟)近くの、沿岸湿地の漁網などの仕掛けにかかるのは、アオガニだ。これまで生計の頼りにしていた在来の海産物がどんどん捕獲しづらくなっており、漁師らは慌てている。

 ベスミール・ホッジャ(Besmir Hoxha)さん(44)は、「アオガニは自分たちの日々の糧だけではなく、網にかかった魚さえ奪ってしまう(中略)売れるものは何もない」と、網にかかった小さな魚をつぶしてしまったアオガニのはさみを引っ張りながら、語った。

 同じく漁師のスティリアン・キシャ(Stilian Kisha)さん(40)は、アオガニと奮闘し傷だらけになった手を見せてこう言った。「やつらはひどく攻撃的で、頭がいい。まったく厄介者だ」「今年は海岸や沖合だけではなく、陸地の水、川、ラグーン、どこもかしこもアオガニだらけ。被害は甚大だ」

 日によっては、二人が捕るアオガニは300キロにもなるが、市場で売れる魚はわずか5、6キロしか捕獲できない

 外来種のアオガニが水中生物の微妙なバランスを崩し、シーバスやヒメジ、ウナギなど在来種が減っていると、漁師は話している。

 映像は7月に取材したもの。(c)AFP/Briseida MEMA