【10月22日 AFP】ベトナム中部でここ数週間に起きた大洪水と土砂災害で、111人が死亡し、20人が行方不明になっている。当局が21日、明らかにした。同国は今週末も台風に見舞われると予想されている。

 国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)によると、家屋約17万8000棟が浸水被害を受けた。孤立した人々に食料と飲料水を届けるため、救助隊が必死で活動している。

 中部では、道路とインフラ、農作物にも壊滅的な被害が出ており、IFRCは、今後数週間のうちに数十万人が住居確保や金銭面での支援が必要になると警告した。

 ベトナム赤十字社のグエン・ティ・スアン・トゥ (Nguyen Thi Xuan Thu) 氏は今回の洪水について、「過去数十年で最悪級」と述べた。

 防災当局によると、これまでに少なくとも111人が死亡し、20万人近くが避難した。

 南シナ海(South China Sea)を進んでいる台風17号(アジア名:ソウデル、Saudel)が今週末にかけてベトナムに接近し、中部にさらなる降雨をもたらすと予想されている。

 カンボジアもここ数週間にわたり、深刻な洪水に見舞われている。

 フン・セン(Hun Sen)首相によると、21日の時点で死者は34人、被災者は40万人超になっている。バンテイメンチェイ(Banteay Meanchey)州は過去70年で最悪の洪水被害に見舞われていると付け加えた。(c)AFP