【10月21日 AFP】スウェーデンが第5世代(5G)移動通信網から中国の通信機器大手の華為技術(ファーウェイ、Huawei)と中興通訊(ZTE)を排除したことをめぐり、中国は21日、排除の決定を撤回しなければ「悪影響」が生じると警告した。

 スウェーデンの通信規制当局は20日、国家安全保障上の懸念から、通信事業者に導入済みのファーウェイとZTEの製品を2025年までに撤去するよう義務付けると発表。

 これについて中国外務省は「強い不満」を表明し、スウェーデン政府が「中国の通信会社を露骨に抑圧し、正規の経済協力を政治化している」と非難した。

 外務省の趙立堅(Zhao Lijian)報道官はスウェーデンに対し、「両国の経済貿易協力関係と在中スウェーデン企業の活動に悪影響」が及ぶことを防ぐため、「間違った決定を正す」よう求めた。

 スウェーデンの今回の動きにより、中国三大通信会社すべてと5G関連で契約を結ぶスウェーデンの通信機器メーカー、エリクソン(Ericsson)に中国政府が報復する恐れがあるとの懸念が広がっている。

 ファーウェイをめぐっては、米国が同盟諸国に対し、通信インフラから同社製品を排除するよう圧力をかけている。

 英国は7月、国内の通信業者が5G移動通信網でファーウェイ製品を使用することを禁止。フランスも同社製品の使用に厳密な制限を課している。(c)AFP