【10月20日 AFP】自作の潜水艇の取材に訪れた女性ジャーナリストを殺害し、終身刑が言い渡されて現在収監されているデンマーク人の発明家の男が20日、脱獄未遂で逮捕された。

 潜水艇マニアのピーター・マッセン(Peter Madsen)受刑者(49)は、2017年8月に自身の潜水艇を取材した女性ジャーナリストのキム・ウォール(Kim Wall)さん(当時30歳)を殺害したとして、18年4月に有罪判決を受けた。

 報道によるとマッセン受刑者は、爆破装置を持っていると脅したとされる。

 また、地元紙BTは、同受刑者が人質を取り、刑務所の外に出すよう拳銃のようなもので職員らを脅迫したと報じた。さらに、同受刑者が白いワゴン車で逃走を図ったものの、最終的に警察に取り押さえられたという目撃者の話を伝えている。

 マッセン受刑者はウォールさん殺害事件の裁判で、被害者が死亡したのは事故だったと主張していた。しかし今年9月に放送されたドキュメンタリーで、殺害を初めて自白。「罪があるのはただ一人、それは私だ」と語っていた。

 ただ同受刑者は、ウォールさんの遺体を切断して海に遺棄したことは法廷で既に認めており、当時事件は世界中で大きく報じられた。(c)AFP