【10月20日 People’s Daily】中国・広東省(Guangdong)韶関市(Shaoguan)に住む李おばさんは10年以上前から高血圧を患っていた。地元で新型農村合作医療保険に加入、医者にかかっても医療費は半額で済んだ。数年前から北京に来て子女と一緒に暮らしていたが、一昨年、心臓の手術を受けた。治療費は3万5000元(約55万円)だったが、そのうちの2万元は払わずに済んだ。「医療保険があって、本当によかった」と李おばさん。

 新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)特克斯県喀拉達拉鎮の住民、馬玉梅(Ma Yumei)さんと夫の蔡金明(Cai Jinming)さんはいずれも身体傷害者。「ここ数年、私たちは住宅費補助や障害者手当を受け取り、経済状態は徐々に好転してきた」と馬さん。数年前に村民委員会から贈られた貧困者支援のための3頭の牛は繁殖して10数頭になり、馬さんは「去年、2頭を売って1万元(約16万円)余り稼いだ。私たちは体に障害があるが、生活は申し分ない」と語った。

 第13次5か年計画(2016~2020年)の期間中、中国は世界で最大規模の基本医療保障制度を打ち立て、全国民の保険加入計画を着実に推進、民生保障制度も進展した。2019年末までに基本養老保険、失業保険、労災保険の加入者はそれぞれ、9億6800万人、2億500万人、2億5500万人に達した。

「以前は100キロ以上離れた楡林市(Yulin)の大きな病院で透析をするほかなかったが、今ではオートバイで20数分の県人民医院でできる」と語るのは陝西省(Shaanxi)楡林市子洲県(Zizhou)の艾家河村に住む景おじいさん。県人民医院には透析装置が10台ある。

 第13次5か年計画期、中国政府は都市部と農村部の公共サービスの接続を促進した。中西部地区や貧困地区などの財力を増強し、基本的な公共サービスの均等化も進めた。

 江蘇省(Jiangsu)新沂市(Xinyi)の雪塘村に入ると、家屋はきちんとしているし、通りもきれい。村民の王飛(Wang Fei)さんによると、新沂市は2018年、社会資本を導入して都市部と農村部の環境衛生一体化プロジェクトを開始、専任を置いて農村部のごみ搬出の責任を負わせた。これにより、汚くて混乱し、ひどい状況を改善した。「現在では皆が環境を大切にしている。家の外と内、台所と家畜小屋がきちんと整理されている」と王さん。(c)People's Daily/AFPBB News