【10月20日 AFP】来月インド沖で行われる日米印の大規模な合同軍事演習に、オーストラリアが参加を表明した。増大する中国の影響力に懸念を抱く4か国が集結することになる。

 インド国防省によると今回の演習は、印中の戦略的対立の舞台となっているマラバル(Malabar)沖のアラビア海(Arabian Sea)とベンガル湾(Bay of Bengal)でインド、米国の海軍と日本の海上自衛隊が11月に行う。オーストラリアの参加は2007年以来初めて。この動きは中国の反発を招くとみられている。

 オーストラリアのリンダ・レイノルズ(Linda Reynolds)国防相は19日夜、強権的な中国政府との対比でよく使われる「自由と繁栄」という表現を用い、今回の合同演習には「自由と繁栄のインド太平洋地域を支えるという、われわれが共有する決意をはっきりと示す」目的があると述べた。

 中国は過去数十年間にわたり、ミャンマー、スリランカ、パキスタン、バングラデシュに対する影響力を大きく強めようとしており、インド政府はこれを深刻に懸念している。

 また現在、中豪は外交問題、米中は貿易問題、さらに印中は軍事問題でそれぞれ緊張状態にある。(c)AFP