【10月19日 AFP】パレスチナ解放機構(PLO)のサエブ・アリカット(Saeb Erekat)事務局長(65)が18日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の症状悪化によりエルサレム(Jerusalem)の病院に緊急入院した。病院側の19日朝の発表によると、合併症を起こしており「重体」で、医療措置によって昏睡(こんすい)状態にあるという。

 入院当初の病院発表では、容体は「深刻」だが「安定している」とされていた。しかし、酸素吸入などの措置を行って「静かな夜」を過ごした後、症状は「悪化し、現在は重体だ。呼吸困難があり、麻酔をして人工呼吸器をつけている」という。

 PLOの発表によると、アリカット氏は今月9日に新型コロナウイルス検査で陽性と診断されていたが、「呼吸器系の慢性症状」により、18日に集中治療室に搬送された。

 入院後、アリカット氏のきょうだいはAFPに「症状はよくない」と述べていた。

 中東和平交渉で長くパレスチナ側を代表してきたアリカット氏は、ヨルダン川西岸(West Bank)のエリコ(Jericho)在住で、2017年に米国で肺移植手術を受けている。(c)AFP