【10月19日 AFP】ロードレース世界選手権(WGP 2020)第11戦、アラゴンGPは18日、MotoGPクラス決勝が行われ、チーム・スズキ・エクスター(Team SUZUKI ECSTAR)のアレックス・リンス(Alex Rins)が今季初勝利を飾った。2位にはレプソル・ホンダ(Repsol Honda)のアレックス・マルケス(Alex Marquez)、3位にはスズキのジョアン・ミル(Joan Mir)が入り、スペイン勢が表彰台を独占した。

 レプソル・ホンダの絶対王者マルク・マルケス(Marc Marquez、スペイン)がシーズン序盤にけがで離脱したため、タイトル争いは混沌(こんとん)として予測不能となっており、リンスが今季10レースで8人目の優勝者となった。

 昨季の2勝に続いて自身通算3勝目を挙げた24歳だが、今季開幕当初はけがに苦しんだ。予選10番手からライバルを切り裂いて優勝したリンスは、「スタートがとても良かった」とレースを振り返った。

 同じくスズキのミルは、今季優勝はないものの3位に食い込み、ペトロナス・ヤマハSRT(Petronas Yamaha SRT)のファビオ・クアルタラロ(Fabio Quartararo、フランス)から総合首位の座を奪った。ポールポジションからスタートしたクアルタラロだったが、苦しいレースで18位に終わった。

 ミルは121ポイントで総合首位に立ち、以下115ポイントでクアルタラロ、109ポイントでモンスターエナジー・ヤマハ(Monster Energy Yamaha)のマーベリック・ビニャーレス(Maverick Vinales、スペイン)、106ポイントでドゥカティ(Ducati Team)のアンドレア・ドビツィオーゾ(Andrea Dovizioso、イタリア)、92ポイントでLCRホンダ・イデミツ(LCR Honda IDEMITSU)の中上貴晶(Takaaki Nakagami)が続く。中上はレースを5位で終えている。

 ミルは「できるだけ一貫性を持とうと心がけている。表彰台入りできてうれしい」とコメントしている。

 マルク・マルケス不在の埋め合わせを目指すライダーの一人が弟のアレックスで、ルーキーシーズンの序盤こそ目立たなかったものの、2戦連続で2位に入った。アレックスは「2回目の2位で表彰台に入ることができ喜んでいる。来週はもっとハードにトライする」と次戦を見据えた。

 また、6度のMotoGP制覇を誇るマルクは、「僕がアレックス・マルケスの兄だ」とツイートして弟の活躍に目を細めた。(c)AFP