【10月19日 Xinhua News】中国河南省(Henan)洛陽市(Luoyang)にある世界文化遺産の大型仏教石窟群「竜門石窟」が、損傷した1300年前の仏像の当時の姿をデジタル技術で再現した。

 仏像は唐代に造られ、現在は頭部のまげと鼻の間が失われている。専門家らが文献や同時代の仏像などを参考に元の姿に復元した。

 洛陽市文物考古研究院の史家珍(Shi Jiazhen)院長によると、スマートフォンアプリで損傷した仏像をスキャンすることで、当時の色鮮やかな姿を画面上で見ることができるという。

 同石窟は20世紀初頭、破壊や略奪の被害を受け、多くの仏像が海外へ流出した。研究院情報センターの高俊蘋(Gao Junping)所長は今回復元された仏像について、1910年から1923年の間に破壊されたと説明する。

 竜門石窟は2005年に3Dデジタル化プロジェクトを開始。これまでに8割の石窟で作業を終えている。史氏は「一連のデジタル技術の導入は、遺跡の復元と文化の継承に役立つ」と語った。(c)Xinhua News/AFPBB News