【10月19日 Xinhua News】中国国家衛生健康委員会がこのほど発表した統計公報によると、2019年の中国人の平均寿命は15年から0・96歳増の77・3歳となった。主要健康指標は全体的に高中所得国(UMICs)の上位にランクされている。平均寿命の増加は、第13次5カ年計画(「十三五」、2016~20年)期間中に中国の医療衛生システムが絶えず向上したことを証明している。

 平均寿命は、ある年にある地域で生まれた赤ちゃんが生存すると予想される平均年数を指し、国・地域の現段階の経済社会発展水準や医療衛生サービス水準を評価する総合的指標となっている。新中国成立以前の平均寿命は35歳で、現在の半分にも満たなかった。

 妊産婦と乳児の死亡率は平均寿命に影響を与える要因であり、「十三五」期間中、中国は母子健康保障プログラムを開始。16~19年に中央が予算内から100億5千万元(1元=約16円)を投じ、594カ所の母子保健機関の建設を支援した。投資規模が「十二五」(第12次5カ年計画、11~15年)期間に比べ大きく拡大したことで、対象地域の母子保健機関のインフラが明らかに改善され、サービス能力が著しく引き上げられ、イメージも一新した。

 特にこの期間中、中国は健康分野の貧困脱却難関攻略の行動を通じて、貧困地域の女性や子どもの健康を優先的に保障した。現在、新生児疾患のスクリーニングや農村女性の「二つのがん(乳がんと子宮頸<けい>がん)」スクリーニングなどの重要プロジェクトが全貧困地域をカバーしており、病気になった貧困世帯の女性や子どもに対する救護治療の保障の度合いは絶えず強化されている。

 全国民に対する医療保障も平均寿命が伸びたもう一つの要因となった。「十三五」期間中、中国の基本医療保険カバー率は95%以上で安定しており、19年末時点で、中国の保険加入者数は13億5千万人を超えた。今年、1人当たりの財政補助基準は550元以上となり、個人負担額は280元で、医者にかかるための制度保障がほぼ実現した。

 中国は16年に「『健康中国2030年』計画要綱」を発表し、健康中国建設の目標と任務を打ち出した。中国の衛生・健康活動の理念とサービス方式は、「病気の治療中心」から「人民の健康中心」へと転換しつつある。(c)Xinhua News/AFPBB News