【10月17日 AFP】北大西洋条約機構(NATO)加盟国であるトルコが、最新鋭のロシア製地対空ミサイルシステム「S400」の発射実験を行ったもようだ。この報道を受けて、米国は16日、トルコを非難した。

 トルコの親政府系テレビ局Aハベル(A Haber)によると、同国軍は、黒海(Black Sea)に面した北部シノップ(Sinop)でS400の発射実験を行った。国防省は、発射実験の実施について肯定も否定もしていない。

 一方、米国務省のモーガン・オータガス(Morgan Ortagus)報道官は首都ワシントンで、トルコのS400取得は米国にとって「容認できない」としてハイレベルでトルコに警告してきたと主張。「事実と確認されれば、NATO加盟国および米国の戦略的パートナーとしてトルコが果たすべき責任と相いれないものとして、S400の発射実験実施を最も強い言葉で非難することになる」と述べた。

 昨年、S400の第1陣がトルコに到着したことを受け、米国は最新鋭ステルス戦闘機F35の共同開発計画からトルコを排除している。

 米国が繰り返し警告したにもかかわらず、トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領はS400を配備すると何度も主張してきた。

 トルコは1952年にNATOに加盟したが、さまざまな問題で欧米との摩擦が強まっている。(c)AFP