2020.12.19

CARS

DJドラゴン、シボレー・カマロ・コンバーチブルで海へ オープンなグルーヴを感じて!

フェイスリフトを受けた新型シボレー・カマロは、2020年1月の東京オートサロンでお披露目された。フロント・バンパーやグリルの変更により精悍な印象が増している。

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人生のなかで最も印象深いクルマは20代のときに買った初代フォード・マスタング・コンバーチブルだというDJドラゴン。ライバルの最新モデルに乗り、感じたことをオープンに語った。


マスタングのライバル

エンジン読者のみなさん、こんにちは。DJドラゴンです。エンジン2020年7&8月合併号の特集で、自分にとって最も印象深いクルマは初代フォード・マスタング・コンバーチブルだと言った通り、いまでもアメリカ車、とりわけコンバーチブルは大好きです。フォード・マスタング最大のライバルと言えば、シボレー・カマロ。今回、シボレー・カマロ・コンバーチブルの最新モデルに乗ることができると聞いて、とても楽しみにしていました。


「そもそも速度至上主義から離れたところにオープンカーの魅力がありますよね。でも、伊豆のワインディングでは軽快な身のこなしに感心しました。鼻先が軽いですよね。8段ATをマニュアル・モードにして、パドル・シフトをカチカチやりながら、いくつものコーナーを抜けていくのがとても楽しい。地面に食いつく感じ。ロード・ホールディングって言うんですか? それがいいです」(DJドラゴン)。

編集部のアライさんに伝えた目的地は西伊豆の堂ヶ島。僕がパーソナリティを務めるラジオ番組で「ワンデイ・ドライブ」を企画したことがあり、リスナーから推薦のあった海が綺麗なところです。


ところが取材日の朝、東京は雨。眠い目をこすりながら自宅を出ると、アライさんが乗ってきた黒いカマロ・コンバーチブルが、ボディに雨粒を転がしながら佇んでいました。幌も黒なので引き締まったクーペのように見え、思わず「カッケエ!」と呟いてしまいました。漆黒のカマロ・コンバーチブルはマッシブでワイルドな印象。ワクワクしながら乗り込んだのです。


内装はモダンでスポーティです。フラット・ボトムのステアリング・ホイール、赤と黒のツートーンのレザー・シート、ヘッドアップ・ディスプレイなどがドライバーをやる気にさせてくれる。僕は映画『トップガン』が大好きなので、このコクピットは大いに気に入りました。


電動ソフトトップは13秒で開閉、48km/hまで作動可能。コクピット周りはスポーティな印象。コンバーチブルには黒と赤のツートーン・レザーシートがよく似合う。

比べてもなんですが、僕が以前所有していた初代フォード・マスタング・コンバーチブルよりずっと運転しやすい。もちろん、雨漏りなんてこととは無縁な感じです。見た目は大きい印象でしたが、取り回しはラクチンです。これなら東京でも運転に苦はないでしょう。


驚いたのはエンジン。なんと2リッター直4ターボでした。軽快に吹き上がる気持ちのいいエンジンで、グッと踏み込めばパンチのある加速を味わえます。僕は運転のプロではないから、このぐらいが丁度いい。


新東名に入ると雨がすっかり上がり、一般道に降りたころには夏の日差しが眩しいほどになりました。


海岸通りに入ったので、クルマを停めソフトトップを開けました。いやいや、開けてもいいじゃないですか。外からシートの赤が目に飛び込んできて、ニンマリしてしまいました。オープンカーは開けると表情を変えるのがいいですね。


「オープンで走ると海の香りだけでなく、街の雰囲気も容赦なく入ってきますね。さびれた漁村、華やかな温泉街などの空気感はオープンカーでなければ味わえない」(DJドラゴン)。

潮の匂い

オープンで走りだすと風、日差し、そして潮の匂いが直接僕を刺激します。伊豆の日差しは強烈ですが、遮るものがない分、海のきらめきやうっすら遠くに霞む富士山がリアルに見える。エアコンで冷気を出せば、暑さもそんなに感じません。トップを開けたアメリカ車と海、こんなに似合うものほかにないです。


カマロ・コンバーチブルでもうひとつ良かったのは、ボーズのオーディオです。とてもクリアな音で表情も豊かです。70年代のレイナード・スキナードといったアメリカン・ロックも似合うでしょうが、僕なら日本のバンド、オリジナル・ラブが90年代にリリースした作品なんかを流しながら走りたい。疾走感があっていいんですよ。オープンにしたら音楽も開放的なグルーヴがあるものにした方がいい。シンクロして気持ち良さ倍増です。


堂ヶ島では名物のアジフライに舌鼓を打った。美味しいものに出会うのもドライブの楽しみ。
トランク容量はルーフを閉じた状態で約207リッター。

このクルマはインテリアの照明にも凝っているから、夜はまた別の表情を見せるでしょうね。そのときはやっぱりダンス・ミュージックかな。いま、ディスコ・グルーヴがリバイバルで盛り上がっているんですよ。レディー・ガガとアリアナ・グランデの『レイン・オン・ミー』なんかそうですね。音楽のモードって繰り返すんですよ。カマロだってそうじゃないですか。初代のコンセプトを現代風に解釈して表現している。


カマロ・コンバーチブルはいまや貴重な4人乗りオープンカー。家族や友人たちと好きな音楽を流しながら、海岸通りをクルーズすれば、嫌なことなんか忘れちゃいますよ。コロナ禍で閉塞感バリバリのDJが言うんだから間違いないです(笑)。


ソフトトップは黒一色となる。ボディカラーは黒、白、赤の3色。幌を閉じた姿も流麗でカッコイイ。

■シボレー・カマロ・コンバーチブル


駆動方式 フロント縦置きエンジン後輪駆動
全長×全幅×全高 4785×1900×1350mm
ホイールベース 2810mm
トレッド(前/後) 1590/1620mm
車両重量 1680kg
エンジン形式 直列4気筒DOHC直噴ターボ
総排気量 1998cc
最高出力 275ps/5500rpm
最大トルク 400Nm/3000~4500rpm
変速機 8段AT
サスペンション(前) マクファーソン・ストラット/コイル
サスペンション(後) マルチリンク/コイル
ブレーキ(前&後) 通気冷却式ディスク
タイヤ 245/40ZR20
車両本体価格 629万円(税込)


語り=DJドラゴン 文=荒井寿彦(ENGINE編集部) 写真=茂呂幸正


(ENGINE2020年11月号)

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