【10月15日 時事通信社】軍事パレードで新型の大陸間弾道ミサイル(ICBM)を公開した北朝鮮の動向をめぐり、トランプ米政権高官の反応に温度差が生じている。エスパー国防長官は「深刻な脅威のままだ」と警戒感を示したのに対し、ポンペオ国務長官はトランプ大統領と金正恩朝鮮労働党委員長の非核化合意で「リスクは減少している」と主張した。

 エスパー氏は14日、国防総省で行われた韓国の徐旭国防相との会談冒頭で「われわれは北朝鮮の核・ミサイル計画が地域や世界の安全と安定への深刻な脅威であり続けているという認識で一致している」と語った。

 一方、ポンペオ氏は14日の記者会見で「北朝鮮は昨年、ICBMの発射実験を行っていない。一昨年も同様だ」と強調。「(北朝鮮の非核化という)最終目標には達していない」と認めつつも、トランプ政権下で「リスクは疑いなく減少している」と訴えた。

 新型ICBMの公開は、2018年6月のシンガポールでの米朝首脳会談で、正恩氏が「完全な非核化」に合意して以降も北朝鮮が核開発を継続していることを改めて露呈した。ポンペオ氏の発言は、11月の大統領選で再選を目指すトランプ氏が「米朝交渉は失敗」と批判されるのをかわす狙いがある。

 外交筋は「エスパー氏は国防長官としての信条によって立っているが、ポンペオ氏はトランプ氏に忠実な政治家ということだ」と指摘した。(c)時事通信社