【10月16日 時事通信社】欧州連合(EU)は15日、ブリュッセルで開いた首脳会議で、1月末にEUを離脱した英国との自由貿易協定(FTA)締結交渉への対応を協議し、交渉を今後数週間続ける方針を確認した。その上で会議の声明で「合意を可能にするために必要な行動を呼び掛ける」と英国に譲歩するよう訴えた。

 ミシェルEU大統領は議論終了後に記者会見し、「われわれは結束し合意を達成すると決意しているが、どんな代償でも払うわけではない」と強調。EUとしては安易な譲歩に応じない姿勢を示した。

 15日に合意期限を設定していたジョンソン英首相はこれを踏まえ、交渉継続か、打ち切りかの判断を16日に表明する。フロスト英首席交渉官は、EUの声明は一方的な譲歩要求だとして「驚いた。普通ではないやり方だ」とツイッターで失望感をあらわにした。

 バルニエEU首席交渉官は会見で、「10月末ごろの合意」を目指し来週以降、集中的に協議することを提案したと明らかにしたが、英側が応じるかには不透明さも残る。

 声明によると、首脳らは「進展がまだ不十分だ」として交渉の現状を懸念。今後の英国との協議では、企業間の公平な競争を維持する規則や、英沖合の漁業権の扱いなど、英EU間に大きな溝が残る懸案をめぐっても、引き続き従来の交渉方針にのっとって合意を目指すことで一致した。(c)時事通信社