【10月15日 AFP】スペイン政府は14日、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)の中で手指用消毒ジェルによる中毒事故で治療を受ける子どもが急増しているとして、保護者らに注意を呼び掛けた。

 法務省傘下の毒物・犯罪科学研究機関の発表によると手指消毒ジェルによる中毒事故は、昨年は1年間に90件だったのが、今年は既に874件の報告があった。このうち3分の2は子どもが関与しており、特に2歳未満の事故が多発している。

 事故の大半は誤飲によるものだが、目に入ったり、揮発したジェルを吸い込んだりして中毒症状を発した事例もあった。

 症状としては、嘔吐(おうと)や下痢、せき、目のかすみと充血がよくみられた。死者の報告はなく、患者の8割以上が「短時間で」回復したという。

 フアン・カルロス・カンポ(Juan Carlos Campo)法相はツイッター(Twitter)に投稿した動画で、「手指消毒ジェルは子どもの手の届かない場所に置き、(子どもが)手指を消毒する際には必ず大人が見守る」よう保護者らに注意を呼び掛けた。(c)AFP