【10月15日 AFP】イタリア・セリエAの懲戒委員会は14日、選手2人が新型コロナウイルスの陽性反応を示し、敵地でのユベントス(Juventus)戦に現れなかったナポリ(SSC Napoli)について、0-3の敗戦扱いとし、さらに勝ち点1を剥奪すると発表した。これを受けナポリは、処分に異議申し立てを行う意向を示している。

 セリエAの懲戒委員会は、選手2人が陽性となりチームは隔離されたものの、ナポリの移動をできなくする「不可抗力」はなかったと裁定。これに対してナポリはツイッター(Twitter)で、「チームは常に規則と法を順守してきた。確信を持って異議申し立ての結果を待つ。正義を固く信じている」と述べた。

 エリフ・エルマス(Eljif Elmas)とピオトル・ジエリンスキ(Piotr Zielinski)が新型ウイルス検査で陽性となり、地元保健当局の指示で待機を強いられたナポリは、第3節開催日の10月4日にトリノ(Turin)入りすることができなかった。

 ナポリは開催延期を要請したが、ユベントスは普段通りに準備を進め、結局試合は開始予定時刻の45分後に中止と発表された。

 セリエAでは、GKを含めプレー可能な選手が13人いる限り試合は開催可能とする欧州サッカー連盟(UEFA)のルールが採用されており、1週間以内に10人以上が新規感染者となったクラブが唯一の例外となり得る。その場合においてはクラブが開催延期を要求できるが、今季実際にそうなったのは、同じく第3節のジェノア(Genoa CFC)対トリノ(Torino FC)戦しかない。

 処分の結果、王者ユベントスは4位に浮上し、ナポリは勝ち点5で8位に順位を落とした。ナポリは開幕2連勝を飾り、約30年ぶりのリーグ制覇に向けて好スタートを切っていた。

 一方のユベントスは同日、クリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)に続いて米国代表MFウェストン・マケニー(Weston McKennie)が新型ウイルスに感染し、チームは隔離に戻ったと発表している。

 ユベントスは3日にスタッフ2人が陽性反応を示し、すでに隔離していた。この措置では選手の練習やプレーは禁じられていないが、外部との接触は禁止されている。(c)AFP