【10月14日 AFP】米共和党カリフォルニア州支部が大統領選の期日前投票用に未承認の回収箱を設置したことをめぐり、州当局と対立している。州当局は共和党が3郡に設置した回収箱の撤去を命じたが、共和党側はこれに従わない姿勢を示している。

 共和党カリフォルニア州支部は先週末、州内のロサンゼルス(Los Angeles)郡、オレンジ(Orange)郡、フレズノ(Fresno)郡にある保守派の教会や銃販売店などに独自の期日前投票用紙回収箱を設置した。

 共和党広報はこの箱について、「バロット・ハーベスティング」と呼ばれる、いくつかの州で許可されている第三者による投票用紙の回収にすぎないと主張している。同党カリフォルニア州支部広報のヘクター・バラハス(Hector Barajas)氏は12日、CBSテレビの現地局に対し「われわれはバロット・ハーベスティング・プログラムを継続していく」と語った。

 しかし州当局は、一部で「公式」という表示もされている共和党の回収箱は誤解を招くとして、15日までに撤去するよう命じた。

 アレックス・パディラ(Alex Padilla)州務長官は、「やっているのが誰かにかかわらず、有権者を誤解させることは間違っている」「政党や選挙陣営は投票率を上げるための取り組みを行うことはできるが、州法に違反することは許されない」「問題となっている非公式で未承認の回収箱は州法に違反しており、有権者の投票の安全を脅かすものだ」と指摘した。

 さらに、「このように正式に許可されていない投票箱は選挙管理委員会にとって有害であり、また透明かつ自信の持てる投票を保証されるべき有権者にとって有害だ」と批判した。

 ハビエル・ベセラ(Xavier Becerra)州司法長官は、共和党が回収箱を撤去しなかった場合、民事責任または刑事責任を負うことになると警告した。

 だが共和党広報のバラハス氏は法的措置の警告に動じていないようで、党としては箱の撤去はせず、「公式」という表示を外すことで対処するとCBSに語った。(c)AFP