【10月14日 AFP】米国は13日、新戦略兵器削減条約(新START)の延長でロシアと原則合意したと明らかにした。しかし、ロシアは米国が提案した条件を即座に拒否した。

 米国とロシアが保有する核弾頭をそれぞれ1550発に制限している同条約は、来年2月5日に失効する。米政府は同条約に中国も参加させたいと主張しているが、それは実現していない。

 米大統領選まで3週間となり、世論調査で劣勢となっているドナルド・トランプ(Donald Trump)政権は、同条約を一定期間延長させたい意向を示している。

 米国のマーシャル・ビリングズリー(Marshall Billingslea)大統領特使(軍縮問題担当)は先週、アジア訪問を切り上げてフィンランドの首都ヘルシンキに飛び、ロシアのセルゲイ・リャプコフ(Sergei Ryabkov)外務次官と協議を行った。

 ビリングズリー氏は事態打開の妥協が見えたと述べたが、リャプコフ氏は延長した条約の期間中、核活動を凍結するという米国の要求は「受け入れられない提案だ」と述べた。(c)AFP/Shaun TANDON