【10月14日 People’s Daily】中国国務院新聞弁公室は9月、「中国軍の国連平和維持活動参加30年」白書を発表した。30年間の歴史を振り返る中、とりわけ近年の5年間の活動を強調。習近平(Xi Jinping)国家主席が2015年9月28日の国連平和維持サミットに参加し、国連の平和維持活動(PKO)を支持する6項目の約束を宣言して以来、中国はPKOで重要な貢献をしてきた。「言は必ず信あり、行いは必ず果たす」という孔子の言葉通り、実際の行動をもって大国としての責任を果たしてきた。

 中国は8000人の規模の平和維持待機部隊と300人規模の警察隊を登録し、コンゴ、南スーダン、スーダン・ダルフール地方、マリ、レバノンのPKOに参加。同時に60か国以上の平和維持隊員1500人に訓練を施し、地雷除去に携わる専門家を育成するプロジェクトで300人以上を指導した。アフリカ連合(AU)にはアフリカ常備軍と即応部隊の発足のため1億ドル(約105億円)の無償軍事援助をし、初めてヘリコプター分隊も派遣した。途上国や国際社会の安定に貢献するため設立した「中国・国連平和発展基金」は23のプロジェクトで1000万ドル(約10.5億円)を拠出した。

 国連のアントニオ・グテレス(Antonio Guterres)事務総長は「最高水準の訓練を受けた人材から選抜された中国のPKO隊員は、国連の厳格な規律を順守しながら任務を遂行しており、各方面から高い評価を受けている」と称賛する。2019年9月の第74回国連総会で、ティジャニ・ムハンマドバンデ議長は「人員と資金の両面で、国連の平和維持活動における中国の役割は常に大きくなっている」と語った。国連事務総長軍事顧問のカルロス・ウンベルト・ロイテー中将も「中国の平和維持活動に対する貢献は特筆すべきものがある。中国の協力がなかったとしたら、現在の平和維持活動が収めた成功は間違いなく手に入らなかっただろう」と表明した。

 世界平和は各国の共同努力を必要とし、平和維持活動は多方面の協力を必要としている。中国は国連の平和維持活動に参加して以来、約90か国と多くの国際組織と共に活動し、相互の信頼を高めてきた。

 平和とは空気や太陽のように存在が当たり前のようで、失った時には生きることが困難となる。現在の世界は未曽有の変動期にあるが、単独主義や覇権主義、強権政治は国際秩序に打撃を与え、国際協力を破壊するだけである。人類が共通して直面しているリスクを乗り越えるため、中国は各国と手を携えて平和と発展の道を断固として突き進む。中国の平和維持活動は、紛争地区の人々に安心をもたらし、希望を与えるため、活動を続けていく。(c)People's Daily/AFPBB News