【10月13日 AFP】欧州連合(EU)は12日、ロシアの野党勢力指導者アレクセイ・ナワリヌイ(Alexei Navalny)氏が神経剤を使った毒殺未遂の被害を受けた事件をめぐり、ロシアの当局者らに制裁を科すことで合意した。EUとロシアの関係をさらに悪化させる決定だ。

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 EUはルクセンブルクで開いた外相理事会で、仏独が先週起草した制裁案で合意した。ナワリヌイ氏毒殺未遂に使用された神経剤ノビチョクは2018年に英国で起きたロシア人元二重スパイの暗殺未遂事件でも使われており、同案はナワリヌイ氏の事件にロシアが関与したと断定する内容となっている。

 EUのジョセップ・ボレル(Josep Borrell)外交安全保障上級代表(外相)は、EUが今後、仏独の提出した証拠に基づき、制裁対象リストの策定に着手すると説明。制裁対象となる個人と団体の数には言及しなかった。

 外相らはさらに、ベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領に制裁を科す方針でも一致。ルカシェンコ政権による抗議デモ弾圧に対する圧力を強化する姿勢を示した。(c)AFP/Damon WAKE