【10月12日 People’s Daily】9月22日午前、北京の大興国際空港から上海行きの便に乗ろうとしていた聶さんは、大興空港1000万人目の利用客になった。昨年9月25日の開港から1年で1000万人を突破し、今年末には1600万人に達する見込みだ。

 北京市中心部の天安門から南へ46キロの位置にある大興空港は現在、1日の発着数は最高660便、利用数は9.2万人を超える。9月21日までに大興空港を離着陸した便は8万4000便に及び、取り扱った貨物は約3万9000トンに上る。南方航空(China Southern Airlines)、東方航空(China Eastern Airlines)、中国聯合航空(China United Airlines)など航空会社18社が利用し、国内線187路線で全国129の空港とつながっている。貨物便も上海浦東(Pudong)、成都(Chengdu)、杭州(Hangzhou)、南通(Nantong)、無錫(Wuxi)の5ルートが開通している。

 利用客の増加で北京の首都国際空港が飽和状態となり、新たな「空の玄関」として誕生した大興空港。ヒトデ型のターミナルビルは世界最大を誇る。しかし、開港から数か月後の今年初め、新型コロナウイルス感染症に直面。思わぬ「逆風」を受けながらも、首都国際空港から大興空港への旅客機の移転、夏ダイヤへの移行などを円満に進めた。同時に、首都空港と大興空港の間でフライトや発着時刻を調整・最適化する「一市二場」施策により、航空業の復活を支えた。大興空港の発着便の増加速度は全国の空港の中でトップクラスとなり、とりわけ広州(Guangzhou)ルートは1日平均9600人が利用している。

 中国3大航空会社の一角を占める南方航空は、既に北京発着便の80%を大興空港にシフトした。45路線を開通し、大興空港でのシェアは45%を超えている。今月末に広州、深圳(Shenzhen)、成都、昆明(Kunming)の4ルートも大興空港に移し、予定より5か月繰り上げて全フライトが大興空港に完全移転する。南方航空は今後、広州空港と大興空港を二大拠点とする「ダブルハブ空港」を推し進める。2025年までに大興空港に旅客機200機以上を投入して1日のフライトを900便以上とし、年間利用客を2880万人にする計画だ。(c)People's Daily/AFPBB News