【10月12日 CNS】中国商務部の李成鋼(Li Chenggang)次官補は国務院報道弁公室で行った記者会見で、中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)間の1~8月の貿易総額は前年同期比3.8%増の4165.5億ドル(約44兆円)に達し、ASEANは中国にとって最大の貿易相手になったと発表した。貿易額は中国の対外貿易総額の14.6%を占めており、新型コロナウイルスの影響を克服して互いの経済関係を深化させた。

 李次官補は中国とASEAN間の貿易で4つの特徴を挙げた。

 一つ目は、双方がコロナ禍でも人的交流の促進、防疫用品と医療機器の支援などで連携を保ち、産業チェーンとサプライチェーンを維持したこと。二つ目は、活発な投資。今年上半期、中国の対ASEAN投資は前年同期比53.1%増の62.3億ドル(約6600億円)に成長した。これは巨大経済圏構想「一帯一路(Belt and Road)」沿線国への投資の76.7%を占め、ASEANは中国企業にとって重要な投資地域となった。

 三つ目はデジタル経済の協力が緊密になったこと。今年は「中国-ASEANデジタル経済協力年」であり、「中国-ASEAN情報港」や「中国-ASEANビジネスデジタルプラットフォーム」など多くのプロジェクトが協力を後押ししている。四つ目は、地域経済協力の推進。今年は中国-ASEAN自由貿易区成立から10周年。さらに、互いに特恵関税を適用する中国-ASEAN自由貿易協定(ACFTA)が昨年、全面発効したことにより、双方の経済統合は規模と質の両面でより高いレベルに達した。

 11月27~30日には広西チワン族自治区(Guangxi Zhuang Autonomous Region)南寧市(Nanning)で第17回中国-ASEAN博覧会を開催。「オンライン博覧会」も同時開催し、双方の経済協力を引き続き強化していく。(c)CNS/JCM/AFPBB News