【10月11日 AFP】メキシコ当局は10日、首都メキシコ市に設置されていたイタリアの探検家クリストファー・コロンブス(Christopher Columbus)の像を撤去した。12日にはコロンブスの米大陸到達を記念した行事が予定されており、活動家団体がこの像を引き倒そうと計画していた。

 文化省はメキシコ市当局の要請を受け、同市レフォルマ通り(Reforma Avenue)にあった像を撤去したと発表。撤去理由については、修復のためだと説明した。

 1492年10月12日にコロンブスが米大陸に到達したことに合わせて、複数の活動家団体が「われわれは(その像を)引き倒す」と称したデモを計画していた。

 メキシコでは10月12日は、同国の先住民と欧州人による多様な遺産をたたえる祭日「民族の日(Day of the Race)」となっている。

 撤去されたコロンブス像は1877年にレフォルマ通りに初めて設置された像で、1992年に損傷を受けていた。

 メキシコ市のクラウディア・シェインバウム(Claudia Sheinbaum)市長は、修復作業が完了したら像は戻される予定だと述べた。

 米国各地ではここ数か月間、コロンブス像は先住民に対する虐殺や搾取の象徴であるとして活動家らが引き倒したり破壊したりしていた。(c)AFP